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2006年2月

2006.02.20

蟲師「第十七話 虚繭取り」

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© 漆原友紀/講談社・『蟲師』制作委員会

全国を行脚する蟲師達は、「虚繭(うろまゆ)」と呼ばれる独特の通信術を利用していた。

限定空間を行き来するという習性を持つ蟲 ウロ によって成り立つその通信手段は、

扱い方を少しでも間違えれば取り返しのつかない悲劇を齎す恐ろしいモノでもあった。

その管理をするウロ守(もり)のひとつ、兎澤(とざわ)家に生まれた「緒(いと)」と「綺(あや)」

の双子の姉妹。 古来、ウロを視認する事が出来る者が次代を担うウロ守になるという

仕きたりに従い、現ウロ守のじいさまが待つ山へ移り住む。

それから数年後、一人街道を往くギンコに綺からの文が誤って届く。 書かれていた内容は、

とある人物の行方を尋ねるものだった‥‥。

今回のエピソードの見所は、蟲師という生業(なりわい)を陰から支える小道具の独創性と、

その理屈付けに込められた奥深い人間ドラマと言っても過言ではないでしょう。

ラストで描かれる結末には、最早後悔しか残らない日常であっても、蟲との共存は可能

だという一縷の望みがある、実に蟲師らしい“救いの道標”も描かれています。

次回は第5巻・3話目の「山抱く衣」。 羽裏(はうら)が見事な着物に期待大です。

<設定解説>

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「ウロさん」とも俗称される道具。見えない伝書鳩の様な物であり、送りたい手紙をウロ守が
管理する壱ノ巣に入れると、対になる弐ノ巣を持っている相手方に“ウロ”と共に移動する。
特定の場所に長居する事が出来ない蟲師達にとって、現代の携帯メール的ツールだろう。

2006.02.13

蟲師「第十六話 暁の蛇」

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 © 漆原友紀/講談社・『蟲師』制作委員会

長閑な春の昼日中(ひるひなか)、ギンコは櫓(やぐら)こぎ舟で雑談していた。

自分の女房の事を自虐的に話す男に対し、皮肉を交えた冗談で返すたわい無い会話。

しかし、水夫(かこ)の「カジ」だけは、ギンコが聞き返していた件に心当たりがあった。

会話の通り、母親の「さよ」は物忘れが激しいうえに、夜に眠れなくなっていたのだ‥‥。

世の中にはただ「悲しい」とか、「救いが無い」といった一言だけで表現する事が出来ない、

何ともいえない結末があります。 今回のエピソード「暁の蛇」は、正にそんなものの一つ。

あまりにも惨く、あまりにも切なく、あまりにも愛しいこの話は、一言では説明出来ません。

人の記憶を喰う蟲 影魂(かげだま) に寄生されてしまったさよは、日常的に繰り返す

炊事や機織り、共に暮らす息子の事などは覚えていても、それらとは関係ない事は数日

足らずで忘れてしまいます。 そのような連鎖的記憶喪失の先に待つものは‥‥。

ドラマや映画でも扱われる事が多いテーマですが、そこは流石の“蟲師”。

どこかで観た作品とは一線を画す、実に“ならでは”の好演出が光っています !!

一方、悲劇的な展開とは異り、コミカルにデフォルメされた作画が多いのも本話の見所。

さよは当然として冒頭のおぢさん然り、振り回されるカジ&ギンコ然り。

誇張しすぎない程度で抑えられた“お笑い”は、物語中における一服の清涼剤です。

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 >原作者 漆原女史自身もお気に入りらしい、 天然ボケ母さんキャラを地で行く「さよ」。
   私的ツボでもあり、特に好きなのが中央の顔。 “目が(昔の)ミッキー”手法ですw

次回は第4巻 1話目「虚繭取り」。 双子の少女が琴線に触れる方は必見でしょう。

≪ My Resonance Episode ≫

2006.02.05

蟲師「第十五話 春と嘯く」

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 © 漆原友紀/講談社・『蟲師』制作委員会

ある日、豪雪に見舞われた山中で一軒の民家に宿を願ったギンコは、そこに住む「すず」と

「ミハル」という姉弟の世話になる。 蟲を見ることが出来るミハルは好奇心から触れ合うが、

すずの心配をよそに3年前の冬、突如行方知れずになってしまう。しかし春になって何事も

なかったかのように戻ってきたミハルは、以前にも増して妙なモノを追い回すようになり、

冬になると姿を消しては里のはずれで倒れていたりし、そのまま春まで昏昏(こんこん)と

眠り続けるという症状を繰り返すようになったという。 ギンコは 春まがい という現象

を感じ、それを引き起こす蟲 空吹(うそぶき) の生態を説明するが‥‥。

イエ― \(≧Д≦*)9 ―イ !! とうとう来ましたッ !! 私的蟲師ベスト・エピソードの一つ

「春と嘯(うそぶ)く」が。 何故好きかと問われれば、「第八話 海境より」風の‥‥

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「実は罪な男か ?!」と思わせるギンコと、献身的なすずの慕情物語だから。

アニメ版蟲師では各エピソードの進行順序が原作と異(ことな)る為、現時点では初となる

主人公自身のロマンス(風味)・ストーリーであり、かなり珍しい(貴重な)部類に属します。

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 >姉弟二人暮らしのすずにとって、ミハルの変わった所業を理解し様様(さまざま)な事を
   教えてくれるギンコの存在は大きく、「ギン」という愛称で呼ぶようになるのにそれ程の
   時間はかからなかった‥‥。

しかし、原作をお読みの方なら分かると思いますが、ギンコに想いを馳せる女性がもう一人 !!

誰なのかは以降のエピソードでの登場を待つとして、ある意味で対極に位置するこの二人。

個人的には○○派。 勿論伏せますとも、ええ(笑)。 という所が本話の見所です ?

次回は第4巻 3話目「暁の蛇」。 ウホッ !! これもまた大好きなエピソードだ♪

<設定解説>

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 鹿児島県肝属(きもつき)郡の民間伝承や、ゲゲゲの鬼太郎で有名な「一反木綿」または
 「イッタンモンメン」と呼ばれる妖怪が元ネタでしょうか。無差別に人を襲って命を奪う類の
 言い伝えが多い点が、ギンコの忠告を裏付けています。 ※注‥‥公式設定ではありません。

≪ My Resonance Episode ≫

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