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2006.05.20

蟲師「第二十一話 綿胞子」

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© 漆原友紀/講談社・『蟲師』制作委員会

祝 !! セルDVD収録話 \(≧Д≦*)9 先行放送ーッ !!

今日は、全国644万人の蟲師ファンの皆様。 お久し振りのアニメ版蟲師レビューです。

ナイショナイショのハナシで観る事が出来たので、予定よりも早い再開となりました。

記念すべきBS初放送に選ばれたのは、原作コミック第2巻の5話目にあたるエピソード

「綿胞子(わたぼうし)」です。 テーマは 母の子供に対する愛情 。

婚礼行列の際、被衣綿(かずきわた)に付着した緑色の染み。 それが全ての始まりだった。

とある民家を訪れたギンコは、若い夫婦の子供・ワタヒコが冒された奇病の相談を受ける。

全身に広がった緑色の班(はん)を見たギンコは、出産時の状況について夫婦に訊ねる。

絶句する夫と妻「あき」。 なんとワタヒコは生まれた時、ヒトの姿でも獣の姿でもない、

得体の知れない緑色の塊だったというのだ‥‥。

医療技術が進んでいなかったその昔、出産は母子共に命がけの試練だったそうです。

現代でもそうですが、お腹を痛めて産んだ子に我が身を惜しまない愛を注ぐのは当然。

しかし‥‥その聖域に侵入してくる蟲がいる。

胎児に寄生し、その存在自体を自然の理からずらしてしまう異形のモノ。

菌類のような性質を持つ蟲 綿吐(わたはき) は、奪った子供を人の姿に擬態させ、

人茸(ひとたけ) として民家に放ち、まるで我が子のように人間に育てさせます。

現実を受け入れられないあきには、ギンコの語る「真実」が「非情」にしか聴こえない。

その愛は歪んだ方向(ベクトル)へ進み、「実子を奪った蟲を受け入れる」ものへ流れます。

まるで某大ヒット公僕ドラマ邦画の終盤のような展開を迎え、ギンコはぼやきます。

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‥‥その気持ち、すっごい分かるよ(苦笑)。

ギンコの正論と所業をみて「酷い‥‥」と思った方はいるでしょう。

しかし、その情念こそが悲劇を生み出すのです。 現実に向き合う時は「痛い」もの。

その痛みから逃れようとし、子どもさえ良ければそれでいい、という自己愛的な考えこそが

破滅を呼ぶのではないでしょうか。 そんな事を考えさせられる重いテーマです。

ただ、結末はやはり「さすが蟲師」な展開になるので素晴らしいドラマのひとつだと思います。

次回は第5巻・1話目の「沖つ宮」。 「海境より」と似たテーマのエピソードです。

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