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2008年4月

2008.04.06

もう若くないよ‥‥

 昨日09:00a.m.より、NHK教育系列にて「精霊の守り人」の地上波放送が遂に始まりました。

 「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」等のサイバーポリスアクション・シリーズにてアニメーション監督としての実力と名を知らしめた神山健治氏。四十代前半という“狭間の年齢”だからであろうか、ある程度の人生経験を積んだ社会人世代の視聴者が思わず頷いてしまうような内容を描けるクリエーターであり、月並みな表現になりますが現在最も新作が待たれる人物の一人でしょう。

 その神山監督が次に挑んだのは、サイエンスフィクション萬画の対極ともいうべきファンタジー児童文学の映像化。法執行官を用心棒に、セブロM-5を短槍に、自分という存在の自己肯定劇を他人の為に何かをなす奉仕劇に置き換え、再び「ヒーローの補佐役ではない、真実の意味でのヒロイン像」を魅せてくれそうだ。

 また、主人公の武器が「スピア」だったのも琴線に触れました。昨今のMMORPG(多人数参加型オンラインRPG)ブームも相俟って、ドラクエ人口によるファンタジー娯楽が長く続く巷では「剣は恰好良くて強いが、槍は色物で地味」みたいな固定観念が蔓延していますが、それは実戦を想像出来ない人に多い勘違い。

 棒術の達人をイメージすると分かりやすく、盾を持たずとも柄によって攻防一体の格技が可能であり、振り回し、突き、投げる事で中〜遠距離迄もカバーする。極端に長いロングスピアや重いだけの欠陥武器ナイトランスなどは論外ですが、バルサの持つ様な短槍(+α)は実に分かっているチョイスなのです !!

 「だが金を持っていると、何処に行っても同じ生き方をしてしまう。けど金が無ければ、その場に合った生き方が出来る。それはそれで悪くない」

 縦それが数秒程度のたわい無い会話シーンであっても、キラリと光る名言を聞かせてくれるのも神山監督の魅力であるが、他番組「にんげんドキュメント 対話がアニメを作り出す〜監督 神山健治〜」の取材映像には仕事場が映っており、壁には直筆の標語が飾ってありました。

 “刀の錆は砥石で落とす. 人の錆は対話で落す.”

 若いのに面白い事を言う。第一話冒頭で行商人から茶化されたバルサは、本記事タイトルの台詞の後でこう続けます。「今年で三十だ――」

 評論家 氷川竜介氏も絶賛している本作。而立を迎えた同士、共振する事が多くなりそうだ。

                     精霊の守り人
                                SEIREI NO MORIBITO
            (ファンタジー PRODUCTION I.G 全26話)

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監督:神山健治
出演者:安藤麻吹、 安達直人、 辻谷耕史、 浅野まゆみ
収録時間:50分
レンタル開始日:2007-06-22

Story
上橋菜穂子の同名小説を、「攻殻機動隊」シリーズのProduction I.Gが手掛けたファンタジーアニメ第1巻。“精霊の守り人”の運命を背負わされた新ヨゴ皇国の第2王子・チャグムと女用心棒・バルサの危険な旅を描く。第1話と第2話を収録。 (詳細はこちら

2008.04.02

0は00ガンダムへ

 過日「#25 刹那」にて第一シーズンを終えた「機動戦士ガンダム00(ダブルオー)」。

 然しこれで打ち切りという訳ではないらしい。歴代シリーズで初となる二期制という放送体系を試みており、第二シーズンは暫しの製作期間を経てからの放送となるそうだ。

 リアルタイムでは殆ど視聴出来なかったがDVDレコーダーの機能様様で久し振りに“全話大人見”にて鑑賞。一方で再び購読する事にした東京新聞 放送&芸能欄にて“ガンダム作りの苦労 水島精二監督に聞く”が掲載されていた事もあり、後の考察資料としてスクラップもしていた。

 善しにつけ悪しきにつけ存在感を示したサーシェスはヤザンや王蛇を想起させたが、悪逆無道な振舞を振り返るともう一人似たキャラクターがいた事に気付いた。その“濃い悪役”を踏まえると、死鬼隊SPTを連想したスローネ群のデザイン、一部世代が「V-MAX !! 」と口を揃えたであろうTRANS-AMシステムを含め、そこかしこにレイズナーの匂いを感じるようになり、意識せずにはいられなかった(アルヴァトーレはサスライガーのパロディ)。

 SEEDシリーズはドラグナー。一昔前の自社作品の要素を稼ぎ頭ガンダムに取り入れる事で活かし(利用し)、ネームバリューと共に目に見えない手法で便乗宣伝する昨今の相乗効果戦略の継承に間違いないともいえる。

 好き嫌いという穿った要素に限って言えば、第一印象では中の下だった刹那×エクシアは、意外にも良かったマリナとの邪念無き交流と引き算の強化演出を採用した姿勢に共振して後半躍進で+、予測通りのロックオン×デュナメスは勿論+、少ないながらも期待していた量産系MSのデザインとサブキャラクター達の立ち回りは最後まで性癖に合わず-、新たな名台詞の誕生もありきたりな羅列だったので-、といったところ。

 生粋の歴代視聴者の一人としては、何らかの方法で意欲を維持する必要がある第二シーズンまでの幕間になると実感したセミファイナルだった。

 「∀GUNDAM」「機動戦士ガンダム」「新機動戦記ガンダムW」「機動戦士ガンダムSDESTINy」という私にとっての四強を切り崩してくれるかどうかは、難しい作風である。

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